220528

口の中をぎゅっと噛んで、血が滲むの、

もうすぐ日が暮れる

 

「赤色と橙色どっちが好きなんだっけ?」

見たくても見れない

覗きたくても覗けない

全部がなくなっちゃう

 

ねえ、いま何考えてるの

奥の歯だけが痛むの

そんなこと知りたくなかったの

 

あの季節のあの味が忘れられなくて

二十回分の季節

 

ひとつのあかりに照らされる

気持ちよくて苦しくて恥ずかしいきみだけがすき

 

どうにかなってしまいたいの

 

ねえ

わたしの中の、汚くて、捨てようにも

捨てられないものばっかり愛してほしい

 

音がする体温に

ずっと触れていたい