20221021

十三度

きみと過ごしていたあの頃のニットいちまいでタバコを吸いに外に出るんだ

ご飯を食べた後に「しおりちゃん、」と差し出される三錠の薬を倍以上飲んでしまった

こんなに寒くなるときみとはじめて会ったコンビニ前を思い出すんだ ぼくはきみの天使であり続けたかったんだ きみのことを思い泣く時間はすごく長かったんだ きみのことを夢にみた朝は汗だくで泣きながら起きるんだ キリンやサントリーのビールを見るときみを思い出すんだ 寂しい夜に手を握ってくれたわけでも、泣いたら抱きしめてくれるわけでも、呼ぶとすっとんで来てくれるわけでもない、つめたい、とおい、きみのこと

 

枯れてしまった花束をどうしても捨てられなくて、毎晩泣いている

 

きみはぼくの天使なんだ