24/02/18

 

先日また自殺未遂をした

なんか、理由なんかいつもない

ふと自分の中の何かが切れた音がして、走り出さなきゃって思った

「はじめまして。__と申します。史織ちゃん、朝から顔が真っ青でした。呼吸も瞳孔もなんだかおかしくて、ずっと左腕を握っていて、少し触れた時にものすごく冷たくて、心配だったので早退させましたが、」…

だったみたいで、なんの記憶もなくて、ちょっと、ゴミだけ捨てて帰りますって言って、アウターと荷物全部置いて、海の方に走った

二度ほど警察に捕まったけれど、なんか適当なこと言って解放してもらって、陽が落ちて寒くなるまで海岸でずっと泣いていた気がする。今だと思って海に入って、上がって冷気を浴びて、を繰り返して、身体がおかしくなっているのを感じていた気がする。スマホがないことに気がついて、鍵とライターと四百二十円だけ持っていることに気がついて、一回コンビニに行ったら普通に通報された気がする。タバコだけ買って、歌ったり喋ったり叫んだりしながら、自分が死んでいくのがわかった気がする。

気がついたら救急車の中にいて、女の人がわたしをさすったり手首を触ったりしていて、気がついたら点滴を打たれて、なんか知ってる顔の彼に手を握られながらずっと何かを言われてた。スマホを渡されて、ロック画面に映るくしゃみを見たらパニックになって、危ない!危ない!って看護師さんとかに怒られて、気がついたら鎮静剤打たれて、こわいかえりたいたすけてしにたいって叫んでいて、気がついたら彼の車のなかにいて、「史織ちゃん、少しどこかに行こう」って言われて、「うん」って言って、わたしが見つかった海に行った。「史織ちゃん、何を考えているの?」って聞かれて、「またできなかった」って言ったときにはなんかわたしは泣いていた。

そこからも無の気持ちで、お酒を飲んだら狂ってしまうし、泣いたり怒ったりしちゃって、数日経った

彼が新潟に会いにきて、「史織ちゃん、一緒に東京で暮らそう」と言ってきた。いやそんなことしなくたって、わたしはもうあんなことしないし、わたしは、わたしは、と考えているうちに日本は春になってたし。史織ちゃんは今誰のものなの?誰のものでもないなら僕と一緒にいようみたいなことをたくさん言われたけど、はいともいいえとも言えなくて、だってわたしを守れるのも殺せるのも癒せるのもわたししかいないのに、どうしたらいいかわからないし。いやー、うー、あのー、でもー、あー、とかしか言わずに1日が終わって、わたしはいまどこにいて、だれといるのかもわからなくてさあ

 

春が怖い わたしは 冬に置いて行かれて、春がやってくることが怖い ずうっと上の空で、狭くて暗いこの水槽の中にいるんだよ